Episode 05:One Sunset, One Chance
Googleマップを歩き回った日々
今回の作戦で、一番時間をかけたのは「どこでプロポーズするか」だった。
旅行前、僕はGoogleマップを開いて、ハワイをとにかく歩き回った。
ストリートビューで海沿いを進み、
公園を見つけ、
景色を確認する。
海が見える。
砂浜がある。
ヤシの木が揺れている。
できれば船も見えたらいい。
観光地すぎず、でも、「ハワイらしさ」が全部詰まった場所。
そうやって見つけたのが、とある公園だった。
仕組まれた「たまたま感」
もちろん彼女には、そんなことは言わない。
「せっかくだし、二人だけでサンセット見に行かない?」
家族旅行の中で、
自然に別行動へ持っていく。
全部、「たまたま感」を装って。

通り雨という絶望
そして当日。
夕方になって、急に雨が降り始めた。
ハワイ特有の、通り雨。
でも、その時の僕には、世界の終わりみたいに感じた。
「やばい‼︎」「どうする?」「今日やめる?」
頭の中で、いろんな考えがぐるぐる回る。
何ヶ月も調べて、場所を探して、時間を計算して、
全部この瞬間のために準備してきた。
なのに、空だけはどうにもできなかった。
ベストタイミング
でも——
雨が止んだ。
さっきまでの空が嘘みたいに、一気に晴れていく。
あの時の安心感は、今でも忘れられない。
そして僕たちは、
調べていたサンセットの「ベストタイミング」で現地へ着いた。
舞台は整った
「全部、記録に残して欲しい」
そう言われていた僕は、何気ない顔で三脚を立てた。
写真を撮るふりをして、静かに動画を回し始める。
そして、
「ちょっと待ってて」
そう言って、彼女の元を離れた。
近くには、花束を持ったお姉ちゃん夫婦が隠れている。
本当ならもっと細かく連絡を取りたかった。
でも旅行中ずっと一緒だったから、スマホを見るタイミングすら難しかった。
ちゃんと合流できるのか。
場所は伝わっているのか。
ずっと落ち着かなかった。
でも、無事に花束を受け取れた。
その瞬間、、
胸の奥から、今まで味わったことのない感情が一気に込み上げてきた。
緊張。
安心。
覚悟。
全部が混ざって、頭が真っ白になる。
ハワイで探した場所。
現地のロコに頼んだ花。
家族の協力。
何ヶ月も準備してきた全部が、ようやくここで繋がった気がした。
僕は花束を握りしめて、彼女の元へ戻った。



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